第30回マンション維持管理講座・相談会の報告
「マンション管理における専門家とは? 〜管理組合にとって賢い選び方・付き合い方〜」
2月11日(土)にNPO法人全国マンション管理組合連合会(全管連)共催で講座相談会を武蔵小杉で開催しました。
昨今のマンションにはスラム化などの心配があります。それらを防ぐためには健全な管理組合運営が重要とされ、専門家の活用も必要と考えられます。こうした状況報告の元、パネルディスカッションを行いました。
全管連の川上事務局、マンション管理士、弁護士、建築士という専門家4名と管理組合理事長経験者がパネラーとなり、「マンション問題は幅が広く専門家は万能ではない」、「区分所有法に詳しい弁護士は少ない」、「改修設計と新築設計は建築士として別の専門性がある」、「実務経験のないマンション管理士も多い」など専門家からの率直な状況報告と、理事長経験者からは入居時から組合活動の癖をつける実践と専門家への丸投げはNGという心構えが話されました。管理組合には専門家を見極める力が必要で、理事会を孤立させずみんなで勉強することが大切というまとめになりました。
なかには「これから空き家が増える中で居住者ではない所有者のコミュニティをどうつくるか」、「マンションに関する経験が少ない専門家が問題を起こしている現状について専門家同士でのチェックが必要ではないか」、「マンションがこれだけ増えた現状で管理組合が主体的に運営していけるかは地方自治の課題でもある」など、今後も検討が必要な意見も出されました。